事実農薬も利用しています。
慣行栽培(スーパーに並ぶ普通のお野菜)と比べて1/5~1/3量まで減らしているんですが、有機栽培ではないんです。
「減農薬栽培です」と伝えると、「オーガニックにはしないんですか?」と聞かれることもありますが、うちは多分今後もやらないでしょうね。
でも、ただオーガニックが嫌いだからとか手間がかかりすぎるからとか、日本のオーガニックの基準が無茶苦茶すぎるから、というような理由ではありません。
うちが「減農薬」にこだわる理由は、『健康に野菜を育てた方がおいしく育つから』です。
農薬使わない方が健康なんじゃないの?と思われるかもしれませんが、私たちはそうは思いません。
ピーマンを人間に置き換えてみましょう。
農薬はお薬、化学肥料は葛根湯やOS1のような体を助けてくれる栄養補助食品です。
風邪をひきました、あなたはどうしますか?
・37度程度しか出てないなら大人しく寝る。葛根湯だけ飲む。
・38度まで熱が上がったら病院行って薬をもらう
・ちょっと不調、ぐらいだったら早く寝る。
というような手段を取りませんか?
特に大人で、大きな病気をしたことなければ上記のような対応になることが多いと思うのです。(コロナ渦なのでそうとも限りませんが)
普通の栽培方法だと、ちょっと不調、の段階で農薬を撒くこともありますし、天候等の理由で悪化しそうであれば、不調になる前に農薬を撒くこともあります。
そりゃ人間もそういうことがないとは言わない。大きな病気を持っていたりだとか、事情があればそういうこともしないとは言わない。
が、大袈裟だと思いません?
そこまでいくと薬漬けですよね。
でも、逆に40度の高熱が出ているのに、栄養剤も薬も頓服も出してやらずに見守るだけっていうのは、子供だったら虐待の域。
大人でも絶対に嫌です。
つまり、そういうことなのです。
おいしいお野菜は、ストレスをかけない環境下で育ちます。
熱が出過ぎてしまったら農薬というお薬を処方することでストレスを軽減することができますし、化学肥料も同じことです。
逆に、微熱程度であれば本人の治癒力に任せた方がむしろ治りが早い時もあります。
治りが早い=ストレスがかかる期間が短くて済む、ということ。
薬漬けで、自分の治癒力に頼れない状態は、人間でもストレスです。
それはピーマンでも同じこと。
日本の慣行栽培で使われる農薬の量は、ピーマンに負担をかけますし、逆に全く使わないのもストレスになり得ます。
だから、ピーマンができるだけ病気をしないように、ストレスを感じないように農薬以外の手法を使って虫や病気と闘っていますが、あ、こりゃ無理だと思ったらちゃんと農薬を適切に使って、早くストレスを排除できる環境にします。
だからうちのピーマンはおいしいのです。